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2022.09.15

ピロリ菌の感染経路について

今回は、ピロリ菌感染経路についての解説です。

人に感染するピロリ菌の多くは、ヘリコバクター・ピロリ(ヘリコバクター属)でヘリコバクター・ピロリと書きましたが、ヘリコバクター属にはほかの種類もあり、家畜、ペットからピロリ以外のヘリコバクターに感染することが稀にあります。

ピロリ菌陽性の方からは「田舎育ちで、よく井戸水を飲んでいたから・・・」ピロリ陰性の患者さんからは「井戸水を飲んでいたのに・・・」という声を聞きます。

これは、間違っているとも正しいとも言えません。

実は感染経路は明らかにされていないのです。

ただ言えることは、家庭内感染があるということです。小児ピロリ菌陽性者その家族から検出されたピロリ菌のDNAパターンを調べた論文があります。

母子で69%一致、父子で37%一致、同胞で80%一致しており、家庭内感染は少なくとも80%ということになります。

特に「母親が胃がんになった」「兄弟がピロリ菌陽性と言われた」などの場合は、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受けた方がよいでしょう。経験豊富な医師がみれば、ほとんどの場合、ピロリ菌に感染している胃なのか感染していない胃なの判別できます。ピロリ菌に感染している可能性があれば、ピロリ菌の検査を行います。

ヘリコバクター・ピロリは10歳までに感染することがほとんどです。よって、ピロリ菌に感染している大人から、小さいお子さんへの口移しなどは注意が必要です。ただし、洗った食器であれば問題ないとされており、そこまで神経質になる必要はありません。

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