ブログ

2023.05.18

ピロリ菌の検査1(診断編)

ピロリ菌の感染診断の検査について説明します。

当院で行っているピロリ菌検査は尿素呼気試験(UBT)、便中抗原法、血清抗体法です。
ウレアーゼテスト法(生検)、培養法は行っていません。

【尿素呼気試験(UBT)】
当院では基本的に尿素呼気試験(UBT)で診断を行っています。安全性が高く、ガイドラインでも最も信頼性の高い診断法と位置付けられています。
UBTを施行する場合、一部の薬剤を休薬または変更する必要があり、検査当日は禁煙が必要です。具体的な薬剤は『除菌治療後の判定』編で説明いたします。

【血清ヘリコバクター・ピロリ抗体】
当院では、基本的に血清ヘリコバクター・ピロリ抗体検査を第一選択で行っておりませんが、尿素呼気試験を行う際に休薬すべき薬剤を休薬できない場合、尿素呼気試験陰性でも内視鏡的に現在の感染を疑う場合などには抗体検査を行うことがあります。
ただ、抗体検査は、必ずしも現在のピロリ菌感染状態を反映するものではないため、尿素呼気試験を第一選択にしています。

【便中ヘリコバクター・ピロリ抗原】
ピロリ菌感染の診断にも除菌効果判定にも簡便で有用な検査ですが、①胃カメラ施行、便採取の容器をお渡し②便を採取した容器を提出②結果が出るころに受診、というように受診回数が多いことがデメリットです。

ピロリ菌の感染診断において大切なことは・・・
①状況に合わせて検査法を選択する。
②どの検査でも、偽陽性や偽陰性が生じ得るため、検査結果と内視鏡画像を総合的に評価すること必要がある。

0459710260 LINE予約 WEB予約